8月6日付 | 沢田秀男市長宛、朝日新聞社横須賀通信局宛、神奈川新聞社横須賀総局宛、東京新聞横須賀支局宛、読売新聞社横須賀支局宛 |
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8月9日付 | 毎日新聞社横須賀支局宛 |
8月12日付 | 共同通信社横須賀通信部宛 |
8月15日付 | 産経新聞社横須賀通信部宛 |
96.8.4
宛)横須賀市長 沢田秀男殿
写)朝日新聞社横須賀通信局
写)神奈川新聞社横須賀総局
写)共同通信社横須賀通信部
写)産経新聞社横須賀通信部
写)東京新聞横須賀支局
写)毎日新聞社横須賀支局
写)読売新聞社横須賀支局
写)../yokosuka/shitsumonsho.html
横須賀市××
千明@横須賀
横須賀市開発計画に対する公開質問書
横須賀市が構想している横須賀市開発計画について、横須賀市民として質問させてい
ただきます。
尚、この書面の内容は公開質問書として、写)に示します通り、関係各所に同時配布
しておりますので、速やかで明瞭なご回答をお願いします。
関係各所の皆様へ:
この質問書は、横須賀に在住する私がインターネット上のページ
(http://www.ifnet.or.jp/‾yokosuka) で横須賀市開発計画を知り、その内容があま
りにも大胆不敵で市民を無視した内容であったため、開発の真意を少しでも得るため
に横須賀市長宛に発送したものです。
又、市長からの回答が得られ次第、その内容はご発送いたします。
−記−
<はじめに>
横須賀市開発計画としてすでに、仏塚山を削り取った湘南国際村(神奈川県主催の事
業でしたが、私は横須賀市の開発計画として位置付けています)や、長沢の名も無い
100メートル級の小山を4っほど削り取った横須賀リサーチパーク、猿島を前にし
た安浦港を埋め立てた海辺ニュータウンの造成は進められておりますが、今後も海辺
ニュータウン沖の更なる埋め立て、馬堀海岸沖の人工島建設、北下浦海岸沖の人工島
建設、秋谷立石沖の人工島建設の計画があると知り、都市圏にありながら自然が豊富
な横須賀市を誇りにしていた私は、正直言って大変ショックを受けております。
今回、この書面を公開質問書にする事で広く市民に開発計画の実態を知らせると同時
に、市長殿の回答を頂くことで横須賀市開発計画の真意を伺う事としたいと思いま
す。
<海辺ニュータウン沖の更なる埋め立てについて>
湘南国際村や横須賀リサーチパークを作るために、山を削り、地形を崩した事で出て
きた土砂を利用して安浦沖を埋立て「海辺ニュータウン(横須賀市平成町)」と銘
打って開発したことは、もう今となっては山も海も元に戻せるわけではないし、地肌
がむき出しの状態となった今では中止するよりも、完工させなければいけないと思い
ます。
しかし、その先の海をさらに潰す事はなんのメリットがあるのでしょうか。この目と
鼻の先には東京湾唯一の無人島である猿島があります。この島は過去に軍事施設とし
て利用されたこともありましたが、何十年と言う歳月によってやっと自然を取り戻
し、又、最近の東京湾の浄化の効果あってか海水浴場としても環境庁より「優」の評
価をもらっています。
埋め立てによって、陸地と猿島の海域が狭まれば狭まるほど潮の流れも鈍り、せっか
く蘇生した自然も崩れ去ってしまうでしょう。
又、埋立地沿いには走水や御所ヶ崎、観音崎と言った東京湾では貴重な磯の自然が
残っている所がありますが、ここへの影響も無視はできないでしょう。
今では大規模な海浜団地となっている馬堀海岸が途中にありますが、二三十年前ここ
は遠浅の砂浜があり、良好な海水浴場でした。今も環境は良いと言われている観音崎
周辺も、そのときと比べたらかなり汚れています。
人口の流入が激しくないにも関わらず、せっかく美しさを取り戻した海域を埋め立て
て、都市化をして行くことが横須賀市の務めなのでしょうか。
<馬堀海岸沖の人工島>
前述でも触れましたが、馬堀海岸はすでに埋め立てられた環境であり、自然の環境で
ない事は事実です。しかし、防波堤から望む東京湾と沖合いの房総半島の景観は、今
では市民、特に地域住民にとっては貴重な財産となっています。また、近くに走水や
観音崎と言った貴重な環境資源があり、人工島建設時の汚泥や廃油による汚染、建設
後の潮の流れの変化による環境破壊が皆無であるとは言い切れません。
市民の財産である馬堀海岸沖合いの景観を潰し、環境破壊の元となる人工島を浮かべ
る目的を教えてください。
<北下浦海岸沖の人工島>
北下浦海岸は横須賀景勝100選にも選ばれているように、房総半島や三浦海岸を一望
できる風光明媚な所です。この景観に心を打たれて詩を詠んだ詩人若山牧水や、第二
の故郷とした長岡半太郎博士などの文化人や学者もいました。今では、この景観を医
療に組み入れている、国立療養所九里浜病院、パシフィックホスピタルがあり、ここ
も市民にとっては貴重な環境財産であると言えます。
観光名所としての海水浴場こそありませんが、三浦海岸まで続く長い砂浜で、漁港も
あります。そのため、人工島建設時の汚泥や廃油による砂浜汚染、漁場の枯渇、建設
後の潮の流れの変化による砂浜の衰退がないとは言い切れません。
市民の財産である由緒ある北下浦海岸沖合いの景観を潰し、環境破壊、漁場の枯渇の
元となる人工島を浮かべる目的を教えてください。
<立石沖の人工島>
相模湾に沈む夕日と、夕日によりシルエットとなった富士山を「立石」越しに望む景
観は「秋谷の立石」として神奈川の景勝50選に選ばれる程の絶景です。なんで、その
視野に人工島が入ってこなくてはいけないのか。こんな、暴挙は市だからと言って許
されるべきではないと思います。市の為に組曲横須賀を作曲してくださった作曲家団
伊玖磨氏も、この景観を愛するがゆえに秋谷に暮らしています。
又、ここは、景観だけではなく、漁港もあり、海を中心にした生活が昔から営まれて
います。特にここで生活する人達は、湘南国際村の開発により同海域にそそぐ川が汚
れたために海が汚れ、水揚げできる魚や海草が減ってしまい、「開発」に対しては怒
りをあらわにしています。
市民、ましてや県民の財産である「秋谷の立石」の景観を潰し、地域住民の感情を逆
なでし、環境破壊、漁場の枯渇の元となる島を浮かべる目的を教えてください。
<全体を通して>
・今までの破壊型開発を反省し自然環境の大切さや保護の大切さが日本だけでは無
く、国際的にも叫ばれているときに、都市圏にありながら豊富な自然環境を守り生か
そうとせず、既存都市と何ら変わらない土建工事中心の「破壊型都市」となることが
横須賀市の行政なのでしょうか。
既に死んでいる環境を生かすのであれば価値ある事業でしょうが、今生きている環境
を殺してまで行う事業は犯罪に等しいものがありませんか。
<最後に>
現在、私は、環境保護団体や組織に属しているわけではありません。単に、十年来暮
らしてきた横須賀が好きな一市民です。
そのような一市民が、この様な質問書を書かせるほどに、横須賀市の開発計画はあま
りにもインパクトがありすぎると思います。開発計画の今後の推進に当たっては議会
での十二分な審議と市民の十二分な理解を得るようお願いします。
少なくとも、湘南国際村やリサーチパークに関してはこの様な配慮無く、進められた
との印象が強く残っています。
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